里親、里子とはどんな意味なのかご存知でしょうか。
最近では、子犬や子猫などの飼い主を探す時にも、里親募集などと使われています。
血のつながりのない子供を養子に迎えると、親は養父母となります。
里親や里子は養子や養父母とは違うのか、調べてみました。
里親・里子とは
里親は、親に代わって子供を育てる人のことを言います。
公益財団法人として里親を制度として運営している団体もあります。
親が子供を育てられない時に、親代わりとなって子供を育てる人が里親です。
養子との違い
里親制度は戸籍上では親子関係にはなりません。
あくまでも親代わりというのが里親です。
養子縁組の場合は、法律上で親子関係になりますから、明確に違うのです。
里親・里子の由来
里親、里子はどんな意味があってそう呼ばれるようになったのでしょうか。
調べてみると、かなり歴史をさかのぼるようです。
里は、山里など集落のことです。
ふるさとという意味でもあるのが里です。
昔は、嫁に行った先から実家に戻ることを「里に戻る」と言っていました。
昔は里で暮らす者同士が、助け合って生きていました。
隣近所はまるで親戚のように助け合うので、親のいない子供を、里のみんなで育てることもあったそうです。
里で育てる子供、だから里子というようになり、里親は親代わりになる人のこととして定着してきたわけです。
親が病気になったり、亡くなってしまった場合に、子供だけでは生きていけません。
だから里のみんなで子供を育てていこうという仕組みが昔はあったのですね。
乳母が里親・里子のきっかけに?
里親、里子というのが制度のようになってきたのは、母乳が出ない母親の代わりに母乳を与える乳母がきっかけになったと言われています。
里の間で母乳の出が悪い母親がいれば、他の女性が母乳を分け与えることもありました。
貴族や武家では、子供が生まれると乳母を募ることもあったので、乳母として仕える母親は乳飲み子を里に残すこともあったわけです。
里に残った子供は、里の人が預かって育てることになります。
母乳が出るのは、子供を生んだばかりの女性なので、子供を預けなければ乳母として働くことができませんよね。
それが里親、里子という仕組みがしっかりと確立されてきた始まりのようです。
まとめ
子供は親がいないと成長できませんが、どうしても親が育てられない状況に陥ってしまうこともあります。
とくに今は一人親世帯が増えているので、一人だけの親が病気にでもなったら子供は親代わりが必要です。
里のみんなで子供を育てるという日本古来の仕組みは、とても良いことだと思いました。
今は孤独の中で子育てする親も多いので、社会で子供を育てるという意識が高まれば、もっと子供が増えるのではないでしょうか。
里親、里子という言葉を調べた結果、日本の抱える少子化問題が見えてきました。
里親という制度が今も復活すればいいのに・・と思わずにいられません。