【金請けするとも人請けするな】とはどんな意味のことわざなの?

ことわざ・慣用句

ことわざには、お金に関わることが沢山あります。

お金のことわざを集めるだけでも、相当な数になるのですが、それぞれに深い意味があるので、簡単に聞き流さずに頭に入れておきたいものです。

今回は「金請けするとも人請けするな」ということわざの意味を調べてみました。

かなり深い意味が込められているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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「金請けするとも人請けするな」の意味とは

「金請けするとも人請けするな」とは、

たとえどんなに困っているとしても、借金の保証人は引き受けても身元保証人にはなってはいけない。

という意味です。

「金請けに立つとも人請けに立つな」とか「借り請け人に立つとも人請け人に立つな」とも言います。

このことわざの意味をすぐに理解できる人の割合がどのくらいなのかわかりません。

借金の保証人と身元引受人を比較すれば、借金の保証人の方が避けたいと思うのですが・・。

なぜ「金請けするとも人請けするな」と言われるのか、その疑問を掘り下げる必要があります。

なぜ人請けしない方がいいのか

「金請けするとも人請けするな」ということわざの意味を知っても、なぜ借金の保証人よりも身元引受人になってはいけないのか意味を理解するのは難しいですね。

借金の保証人というには、お金を借りる時に保証人になることです。

もしもお金を借りた人が返せなくなった場合などに、その人の代わりになって返済するのが保証人です。

では、身元引受人とはどんなことをする人なのか・・。

現在の法律では、身元引受人という立場の人はいないそうです。

ですが、「この人物の身柄を責任持って引き受けます」というのが身元引受人です。

雇用主が従業員の身元引受人になったり、医療機関に入院する時に血縁者がいない人の身元引受人として親しい友人や隣人がなったりします。

ドラマなどでよく見るような、警察から身柄を引き受けるのも身元引受人と言われますが、一般的には弁護士などが引き受けることが多いようです。

身元引受人と借金の保証人なら、どう考えてもリスクが大きいのは借金の保証人のような気がします。

ですが、身元引受人になるのは、自分自身の信用問題にも大きく影響します。

もしも借金の保証人になって、借りた本人が返済できなかったとしても、お金を返せば保証人としての信用は保てます。

痛い出費だとしても、お金で解決できる問題です。

ですが、身元引受人はそうではありません。

「私がきちんと監督して責任を持ちますから」と引き受けておいて、何か問題を起こしてしまえば、身元引受人になった人の信用はがた落ちです。

そう考えると、たしかに借金の保証人の方がダメージは少ないのかもしれません。

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「金請けするとも人請けするな」の使い方

「金請けするとも人請けするな」ということわざは、どんな使い方をするのか、例文で見てみましょう。

高校の時の部活の後輩がうちの会社でバイトすることになったよ。
こんど紹介するから、よろしくね。

そうなんだ。
もしかして、あなたのコネでバイト紹介したの?

そんな感じかな。
うちの会社は派遣はいるけどバイトの求人は出さないから。

大丈夫なの?
紹介したあなたの立場が悪くなるようなことにならない?

 

そんな心配ないよ。
かわいい後輩なんだから。

まあそうなんだろうけど。
昔から「金請けするとも人請けするな」って言うでしょ。

 

どういうこと?

バイトの口利きは身元引受人ってほど責任は重くないけど、その後輩の人がちゃんと仕事しないと、あなたの評判も悪くなるからね。

ああ、そういうことか。
たしかにそうだよね。
きっちり指導して、紹介してくれてよかったって言ってもらえるように気を付けるよ。

日常会話では、身元引受人はあまり使わないので、他人の身元や人柄に責任を持つことなどに使えることわざになっています。

まとめ

「金請けするとも人請けするな」ということわざは、お金で解決できないことを重視する教えの意味があります。

たしかに人からの信頼や信用はお金では買えません。

無責任だと言われる恐れが少しでもあるなら、簡単に身元引受人にはなってはいけませんね。

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