【席巻する】の意味とは!語源はなに?使い方の例や類義語など!

ことばの意味

「席巻(せっけん)する」という言葉は、とても強い力や勢いを感じます。

色んなシーンで使われていますから、耳にしたことはあると思います。

では、「席巻」の意味について詳しく説明できる?と問われると、ちょっと自信のない人もいるのではないでしょうか。

何となくのイメージだけで使っている人が多くなると、そのうち誤用されて本来の意味が消えてしまうことがあります。

意味を理解しないまま使っているのなら、一度はきちんとチェックしておきましょう。

今回は「席巻」の意味や使い方、また語源について解説します。

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「席巻」の意味とは

「席巻」(席捲と書くこともある)の意味を調べてみると、

激しい勢いで勢力を伸ばすこと。
また、一物ものこさずに持ち去ること。

このような意味があります。

強い力で勢いよく勢力を伸ばすことを表す言葉として使われています。

もともとの意味は、戦によって他の領土に攻め込み、自分の領土を広げていく様子を表現する言葉でした。

戦いの方法などの記録に残されていたことから、戦に関する言葉が広く使われるようになったものと考えられます。

「席巻」の語源

「席巻」の語源は、「席」という文字の持つ意味が由来になっています。

「席」とは座るところのことですが、ゴザやムシロを指しています。

ゴザやムシロを巻き取るように領土を奪う様子から、「席巻」という言葉が生まれたようです。

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「席巻」の使い方

「席巻」の使い方を例文で見てみましょう。

こと子
こと子

長い休みだったけど、何してたの?

久しぶりに韓国ドラマにどっぷりハマってたよ。

こと子
こと子

また最近ブームみたいだよね。

第1次韓流ブームの時みたいに日本中を席巻するような勢いじゃないけど、ジワジワ話題になってるみたい。

こと子
こと子

K-POPも海外でスゴイ人気でしょ?

アメリカのポップチャートをK-POPグループが席巻する日も遠くないのかも知れない。

このような会話の中で使います。

「席巻」の類義語は

「席巻」という表現は、少し堅いイメージがあるので、若い世代には使い難い面もあるのかも知れません。

他にも似たような意味の言葉は沢山あります。

「旋風を巻き起こす」
「今をときめく」
「話題をさらう」
「大評判になる」
「世間をにぎわす」
「もてはやされる」
「時代の寵児(ちょうじ)となる」
「一世を風靡(ふうび)する」

このような言葉は、「席巻する」と同じような意味で使われています。

この中で、「時代の寵児」という言葉は、ホリエモンと呼ばれる人物が注目された時に流行語のように頻繁に耳にしました。
「寵児」とは、特別な子供という意味なので、その時代に生まれた特別な子供を表しているのでしょう。

「一世を風靡する」という言葉を聞くと、バブル世代は「一世風靡セピア」というグループを思い出すでしょうね。

「風靡」とは、草木が風に靡びくことなので、「一世を風靡する」とは、その時代に広く流行することを表現しているのです。

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「圧巻」との違い

「席巻」と間違えやすいのが「圧巻」です。

読み方では「せっけん」と「あっかん」なので間違えないと思うのですが、文字にすると間違えやすいので注意が必要です。

「圧巻」の意味は「席巻」とは似ていません。

「圧巻」とは、全体の中でもっとも素晴らしい部分のことを表す言葉です。

ある美術館での展示会を例にして説明します。

複数の芸術家の作品を展示している催し物の中で、ある作品の前で多くの人が思わず足を止めます。

こと子
こと子

その作品は鑑賞するすべての人は心を奪われるようで圧巻だった。

このような使い方をするのです。

「席巻」のと違いは理解できたでしょうか。

まとめ

「席巻する」という言葉は、本来の意味からそれることなく、正しく使われ続けていることがわかりました。

ただ、ゴザやムシロをむしり取るように領地を奪う勢いが「席巻」の語源だったのは、少し驚きました。

そのくらいの強力な勢いを感じた時には、「席巻」を使いましょう。