【食おうとて痩せる】ということわざはどんな意味なの?

ことわざ・慣用句

古くから使われていることわざでも、意味を理解すると「なるほど」と納得するものです。

しかし、ことわざの意味は時代が変わってしまうと、通用しなくなることがあります。

「食おうとて痩せる」ということわざも、今の時代の人にはピンとこないかも知れません。

このことわざには、どのような意味があるのか、解説しましょう。

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「食おうとて痩せる」とは

「食おうとて痩せる」ということわざは、食べているのに痩せるという、矛盾を表しています。

食べても痩せるなんて、ダイエットに夢中になる人が聞いたら、飛び付いてしまいますね。

ですが、「食おうとて痩せる」ということわざは、食べても痩せることではないのです。

このことわざは、食べるために必死で働いて苦労するので、食べるために痩せてしまう矛盾を指しているわけです。

食べ物を手に入れることが、今の時代のように簡単ではなかった頃に生まれたことわざです。

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「食おうとて痩せる」は昔の話

食べるために苦労するから痩せてしまうというのは、今の世の中では考えにくいことです。

地球上には、満足に食べられなくて病気になったり、命を落としてしまう人々が溢れている地域もありますが、日本ではあまり考えられないことです。

日本では、フードロスが社会問題になっています。

フードロス(食品ロス)とは、まだ食べられるものでも、規格外や賞味期限などを理由に破棄することです。

食べるために苦労して、食べても痩せてしまうなんて人が見当たらない時代になったことを象徴するような問題です。

もちろん、貧困に苦しむ人がゼロになったわけじゃありませんが、本当に食べ物が手に入らない貧困とは少し違うのでしょう。

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裕福だと痩せて貧乏だと太る

「食おうとて痩せる」ということわざが今の時代に合わなくなったのは、貧しい人ほど太りやすく、裕福な人ほど痩せ型は多いという傾向があるからです。

なぜ貧しいほど肥満傾向にあるのか、その理由は2つあります。

1つは貧しさから、過食に走りやすいことです。
いつ食べられるかわからないという恐怖が生まれ、つい食べ過ぎてしまいやすいからだと考えられます。

そしてもう1つは、安くてお腹いっぱいになる食べ物は、炭水化物が多いからです。

炭水化物は糖質に変化して、肥満細胞のもとになります。

それに対して裕福な人は、ヘルシーで太りにくい食品を選べます。
ヘルシーな食品は、価格が高めなので、裕福な人ほどスタイルが良いのです。

食べるために苦労して痩せるという矛盾に対する皮肉の意味のことわざは、現代社会には理解されないのではないでしょうか。

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まとめ

今でも太っている方が、裕福で幸せである証拠でもあり、モテる条件になっている地域もあります。

もしかしたら、食べるものを手に入れるのがすごく難しい世の中になるかも知れません。

そうなったら、「食おうとて痩せる」ということわざも使いやすくなるのではないでしょうか。