ことわざには、人間の他にも色んな生き物を使ったものが沢山あります。
草花や木々、また人の職業や立場などを使ったことわざもありますね。
「男猫が子を生む」ということわざも、生き物を使っています。
男の猫が子猫を生むという、不思議なことわざの意味を解説しましょう。
「男猫が子を生む」とは
「男猫が子を生む」ということわざは、
どう考えてもとうていあり得ないこと、起こるはずのないこと
という意味です。
男猫とはオス猫のことですが、人間の男も男猫も、子供を生むことは絶対にありません。
起こるはずのないこと、あり得ないことを伝える時に使うことわざです。
「男猫が子を生む」と同じ意味の言葉
起こるはずのないこと、あり得ないことを伝えるためのことわざは、他にも色々あります。
いくつかご紹介します。
石に花咲く
石から芽が出て花が咲くことはありません。
同じ意味で「岩に花咲く」ということわざもあります。
朝日が西から出る
太陽は東から昇り、西に沈んでいくものです。
西から朝日が昇ることはありませんから、あり得ないことを表現することわざです。
ちなみに、南半球でも西から太陽が昇ることはありません。
炒り豆に花
加熱して炒ってしまった豆は、もう発芽することはないので、花は咲きません。
あり得ないことを意味することわざの1つです。
雄鶏が卵を生む
雄鶏とはオスの鶏のことです。
「男猫が子を生む」と同じく、雄鶏が卵を生むことはありません。
あり得ないことを伝えるのに、男と女の繁殖器官の違いを使うのは、わかりやすいのでしょうね。
川の石が星になる
川原にゴロゴロある石が、夜空でキラキラ光る星になるなんてありません。
あり得ないことを伝えることわざの1つに含まれます。
たこのあら汁
あら汁とは、さばいた後に残る魚の頭や中骨、ひれなどを使って出汁をとった汁のことです。
魚ではないたこをさばいてもあらは残らないので、たこのあら汁なんてあり得ないという意味です。
霞に千鳥
春霞というように、霞は春の現象です。
そして千鳥とは、北方で生息するものが多く、冬の鳥のイメージがあるため、霞と千鳥の組み合わせはあり得ないという意味です。
実際には、春に見ることができるチドリ科の小鳥もいますが、古くから冬のイメージが強く残っているようです。
鰯網で鯨を捕る
いわしのように小さな魚を捕るための網では、鯨を捕ることは不可能です。
あり得ないことを意味することわざの1つです。
まとめ
「男猫が子を生む」のように、あり得ないことを意味することわざは、今回ご紹介した他にもまだまだあります。
意外な組み合わせを考えれば、新しいことわざも作れるかも知れませんね。