和食、和服、和室、和菓子など、日本のものに「和」をつけますよね。
日本っぽいこと、日本風や日本式のことを「和風」と言います。
でも、なぜ日本風ではなく和風になったのでしょう。
なぜ日本風ではなく和風が広まったのか調べてみました。
和風の「和」は倭が由来?
日本の国名が正式に「日本」となった時代ははっきりしていません。
日本書紀があるので7世紀ごろには使っていたとしても、それが国名として定着していたわけではないようです。
時代劇などを見ていると、「ひのもと」と言っているのが日ノ本→日本のことだというのはわかりますが、今のように「にほん」とか「にっぽん」とは言っていません。
正式に国名として制定するのは、海外の国々に公表する必要性が出てきた時代なので、それほど古い話ではなさそうです。
では、「和」とはどういうことなのか・・。
1つの説には、昔の中国では今の日本のことを「倭」と呼んでいました。
そして日本人のことを「倭人」と言っていたのです。
この「倭」の読みは「わ」ですから、そこから「和」になったのではないかという説もあります。
しかし、中国が「倭」と呼ぶ国の記録を残している前から、日本では「和」という字を使ってこの国を表していた時代があったのです。
「和」は大和が由来なのか
「和」の由来として有力な説と言われるのが「大和」です。
大和とは奈良のことでした。
ここから「和」という字がこの国を表すようになったと考えられるのです。
「和風」とか「和式」というのは室町時代にはすでに使われていたようですが、今のように西洋式に対する日本式を表して「和風」とか「和式」と使うようになったのは明治時代からです。
西洋式のことを「様式」と表すので、日本式のことも一文字で「和式」と表すようになったと考えられます。
「日本」の読み方
日本の国名は「にほん」と「にっぽん」の2通りの読み方がありますよね。
「和風」とか「和食」など、日本式のことを「和」で表現するのは、「日本」の読み方が統一されていないのも理由のような気がします。(個人的な感想)
「にほん」と「にっぽん」は、どちらを使っても良いのですが、それでは海外の方に説明するのにも迷ってしまいます。
「にほん」と「にっぽん」を使う割合では、「にほん」の方が優勢になっているのですが、オリンピックなどで国際試合で日本代表を応援する時には「にっぽん頑張れ」と言います。
日本国民の中でもばらつきがあるのですから、「日本風」よりも「和風」の方がわかりやすいですよね。
まとめ
長い歴史のある国なので、その間に国名も変化してきたのでしょう。
なぜ日本風ではなく和風なのか不思議に思うこともありますが、和食ブームはすでに世界に広まっています。
日本の文化は「和」として世界に浸透し始めているのですから、今さら「日本風ではなく和風なのはなせ?」と疑問を持っても仕方ないのかも知れませんね。