「夏歌う者は冬泣く」ということわざを知っていますか?
夏に歌をうたうと、なぜ冬になると泣くことになってしまうのか、ことわざの意味を理解するのには、少し説明が必要ですよね。
「夏歌う者は冬泣く」の意味や使い方を解説しましょう。
「夏歌う者は冬泣く」とは
「夏歌う者は冬泣く」とは、
働けるときにしっかり働いておかないと、あとになって生きていくのに困るような事態を招く。
という意味です。
夏は身体を動かしやすいので、仕事をしやすいですが、冬は寒さで身体が思うように動かなくなるから、夏の間にしっかり働いておかなければいけないという教えなのでしょうね。
現代のように、空調の効いた屋内での仕事が色々あるわけじゃなく、屋外での農作業をする農民が多ければ、春から秋にかけての仕事が大部分です。
冬の間はほとんど仕事らしい仕事ができないので、夏の間にしっかり働いて貯えておかなければ冬に泣くことになるのは目に見えています。
そういう教えが「夏歌う者は冬泣く」ということわざになったのだと思います。
「夏歌う者は冬泣く」は有名な童話が由来?
「夏歌う者は冬泣く」ということわざの意味を理解すると、ある童話を思い出す方も多いのではないでしょうか。
イソップ物語の「アリとキリギリス」です。
夏の間に汗を流して食べ物を集めて運んでいるアリを見ながら、「どうしてそんなに頑張って働いているんだい?」と不思議そうに見ていたキリギリス。
食べ物なんて、いつでも手に入るのに・・とアリの行動を理解しようとしません。
それどころか、ちょっとバカにするように笑いながら、鼻歌交じりでアリを見ていたキリギリス。
でも、冬になって周りに食べ物がなくなってからはじめてアリの言葉を理解します。
働ける時に働かずに、楽しいことばかりしていると、後悔することになるというお話ですよね。
まさに「夏歌う者は冬泣く」のことわざの通りです。
イソップ物語がもとになって生まれたのではないかと思えるほどですよね。
「夏歌う者は冬泣く」の使い方
「夏歌う者は冬泣く」の使い方を例文で見てみましょう。
ねえ、仕事終わったらご飯食べに行かない?
う~ん、せっかくだけどやめとく。
ごめんね。
何か予定あるの?
予定ってわけじゃないけど、冷蔵庫に残っている野菜とかを使い切らないと勿体ないから。
外食ほとんどしないよね。
自炊って大変じゃない?
一人暮らしだと逆に不経済みたいな気もするし。
何よりめんどくさい(笑)
そうでもないよ。
計画して献立考えれば1食300円くらいだもん。
すごいなぁ。
私には無理だわ。
自分で作ったものなんて味気なく感じるなぁ。
あ、ごめんね。
そういうことなら了解です!じゃあまたね~。
うん。せっかく誘ってくれたのにごめんね。
この会話の中で「夏歌う者は冬泣く」ということわざは出てきませんが、堅実に自炊している女性が心の中でそう呟いていると想像してみてください。
まとめ
今を楽しむことに専念するのは悪いことじゃありませんよね。
ですが、楽しいことばかりではなく、メリハリをつけることが大切ではないでしょうか。
夏は歌をうたい、夏を楽しみながら、厳しい冬に向けての準備もしっかりする!これが理想的だと思います。
そういうことわざもあっても良さそうですよね。