「住むばかりの名所」ということわざは、住んでいるとこをが名所という意味とは違います。
いったいどんな意味があるのでしょうか。
「住むばかりの名所」の意味や、使い方などを解説しましょう。
「住むばかりの名所」とは
「すむばかりの名所」ということわざには、
他の土地に住んでいる人たちから見れば、さぞかし素晴らしい住み心地何だろうと思われるかも知れないが、住んでいる人にとっては、名所もただの生活する場所だ。
という意味があります。
たしかに、そこに暮らしている人にとっては、世界遺産になるような場所でも生活する場所なので、とくに意識して暮らしているわけではないでしょう。
例えば、世界遺産にも認定されている岐阜県にある合掌つくりの集落「白川郷」では、合掌つくりの建物で普通に生活しています。
それが当たり前の生活の場所なのですよね。
「住むばかりの名所」だけでは済まない問題も
名所に住んでいる人を羨ましく思っても、「住むばかりの名所」ということわざの意味を知ると、住んでいる人にはそれほどの感慨はないものだとわかります。
しかも、今は観光名所では様々な問題が起きているのです。
日本有数の観光地である京都や鎌倉などでは、観光客が増えて嬉しいことも多い反面、住民にとっては迷惑に感じて困ることも増えています。
例えば京都では、観光客が増えてバスが常に満員状態です。
バスを生活の足として利用している住民にとっては、とても困りますよね。
他にも大型観光バスの増加で渋滞が発生しやすいとか・・。
古い民家が多い鎌倉でも、インスタ用の撮影のために、勝手に敷地の中に入り込む観光客が増えて困っているそうです。
そう考えると、「住むばかりの名所」ということわざが生まれるほど、ドライな気持ちで生活する住民の気持ちも理解できますよね。
「住むばかりの名所」の使い方
「住むばかりの名所」をどんな場面で使うのか、例文を見てみましょう。
どこの出身なの?
岐阜県です。
へえ、岐阜県って観光名所が沢山あるよね。
はい、白川郷とか飛騨高山の古い町並みとかあります。
そうそう、飛騨高山って一度は行ってみたいと思ってたんだ。
そうなんですか。私の実家は高山駅のすぐ近くですよ。
いいところで育ったんだね。
いいところなんでしょうけど、生まれ育った私には普通なので「住むばかりの名所」って感じでとくにメリットとか感じたこともないですよ。
そんなもんなんだ。
このようなシーンの会話で使えます。
まとめ
「住むばかりの名所」ということわざは、名所と呼ばれるような土地に住んでいる人じゃないと理解できないのでしょう。
そう思いつつ、名所に住んでいる人を羨ましく感じてしまうのが、人情というものなのでしょうね。