【田走るより畔走れ】とはどんな意味のことわざなの?

ことわざ・慣用句

「田走るより畔走れ」(たはしるよりもくろはしれ)ということわざは、どんな意味があるでしょうか。

ことわざの意味を知ると、生き方のヒントになるかもしれません。

「田走るより畔走れ」の意味を解説しましょう。

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「田走るより畔走れ」とは

「田走るより畔走れ」とは

少しくらい遠回りになったとしても、安全で確実な方法を選んだ方が結果的には得だ。

という意味です。

田とは田んぼのことです。
畔(くろ)とは、いわゆるあぜ道のことです。

田んぼを突っ切って走った方が、距離的には短いので早道に感じるかも知れません。

ですが、田んぼに水がはってあれば、泥水に足をとられてしまい、転んだりして結局は遅くなってしまいます。

少し遠回りでも、安全なあぜ道を走った方が結果的には早く着くということから生まれたことわざです。

畔が訛った方言がある

畔(くろ)とは、「あぜ」とも読むので、今はあぜ道という人が多くなっています。

畔(くろ)という呼び方を使う人は少数派になっているのですが、畔(くろ)が訛って生まれた方言があるのですよ。

愛知県の三河地方の方言です。
三河弁という訛り言葉には、「隅」や「端」のことを「ぐろ」ということがあります。

「部屋のぐろに置いておいて」とか「もっとぐろを歩いてよ」など。

これは田んぼの端の道を畔(くろ)と呼んでいたことから、ぐろになったと言われています。

この「ぐろ」を使うのは、高齢の方が多いので、三河地方で育った人でも、団塊の世代以下の人がほとんど使わないでしょう。
ただ、意味は通じるかも知れません。

平成生まれでは、意味も知らない人が増えています。お年寄りと一緒に暮らしていない子供が増えるので、方言もどんどん廃れていくのでしょうね。

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「田走るより畔走れ」と同じ意味のことわざ

「田走るより畔走れ」と同じ意味のことわざには、「急がば回れ」があります。

こちらの方がわかりやすく、知っている人が多いですね。

急いでいる時には、つい近道をしようと皆が考えるものです。
そういう時こそ、他の人とは違う考え方で遠回りした方が早く着くことってありますからね。

「田走るより畔走れ」の使い方

「田走るより畔走れ」の使い方の一例を見てみましょう。

どうしたの?汗だくじゃない!

うん、遅刻しそうだったから階段使ったの

えええ!ここ8階だよ!

だって、エレベーターの前にスゴイ人が待ってたから
私の前にいたAさん、まだ来ないでしょ。きっと乗れなかったんだよ。

エレベーターより速かったのか

「田走るより畔走れ」ってことね。自分の足を使った方が確実だもん!

このような場面では、「田走るより畔走れ」が使えますね。

まとめ

「田走るより畔走れ」ということわざと同じ意味の「急がば回れ」の方が一般的に使われることが多いですよね。

もしも「急がば回れ」を使うような場面があれば、「田走るより畔走れ」を使ってみてはいかがでしょう。