インターネット上に飛び交う情報の中には、真実じゃないことも山ほどあります。
「びっくりしたけど、あの噂はデマだった」
「フェイクニュースに騙されるところだったよ」
こんな会話が日常の中にあふれています。
このようなデマやフェイクニュースは、「ガセネタ」とも言われます。
「ガセネタ」とは、新聞や雑誌の記者などが使う業界用語だと思われていますが、語源は何なのでしょう。
「ガセネタ」の意味や語源、「デマ」や「フェイクニュース」との違いについて調べてみました。
「ガセネタ」の意味
「ガセネタ」とは、真実ではない情報のことです。
作り話、嘘、虚偽などがもとになった情報のことを意味する言葉です。
「ガセネタ」の語源
「ガセネタ」という言葉は、新聞記者などマスコミから生まれた業界用語のように思われています。
ですが、じつは泥棒など他人様の物に手を出すような人たちが使っていた隠語がもとになった言葉なのです。
「ニセモノ」や「まやかし」を指す「ガセ」という隠語が、いつしか偽の情報をつかまされたりした警察などが「ガセネタ」というようになったと言われています。
そこから新聞記者などマスコミに広がり、今では一般社会で普通に使われる言葉になっていったのです。
一説には「人騒がせ」の語尾だけをとって「ガセ」になったとも言われていますが、これは後付けであると考えられています。
「ガセネタ」と「デマ」の違い
嘘や偽の情報という意味の「ガセネタ」と同じように使われることが多い「デマ」という言葉。
この「デマ」の語源を調べてみると、「口から出まかせ」の一部を切り取って「デマ」になったという説を見かけます。
「ガセネタ」の語源に「人騒がせ」を引っ張り出すのと同じですね。
これも後付けであり、正しい語源ではありません。
「デマ」の語源はドイツ語です。
ドイツ語には、人の評判を落とすために、不利な情報を流すことを意味するデマゴギーという言葉があります。
主に政治的な目的で虚偽の情報を流したりすることを表す言葉です。
つまり、「デマ」の語源は世の中を混乱させたり、ある人に対して不利な情報を流すなど、政治的な目的で虚偽を広めることを指していたのです。
個人的な嘘や作り話に対して「デマ」というのは、少し意味が大げさになってしまいます。
ですが、現在では政治的な意図を含むかどうかは問われなくなったので、本来の意味にこだわる必要はなくなったようです。
「ガセネタ」と「フェイクニュース」の違い
このごろよく耳にするようになったのが「フェイクニュース」です。
フェイクの意味は、模造品、ニセモノなので「ガセ」と同じです。
「ガセネタ」というより「フェイクニュース」の方がスマートに聞こえるからなのかわかりませんが、よく聞きますね。
違いはなく、ほぼ同じ意味として使っています。
スマートに聞こえるかどうかはわかりませんが、意味はニセモノなのでわざわざ新しい言葉にするのが不思議です。
まとめ
「ガセネタ」や「デマ」の語源を調べると、いかにもそれらしく「人騒がせのガセ」「口から出まかせのデマ」という説が見つかります。
それが真実ではないとすれば、まさにガセネタやデマによって広まった説ということになりますね。