「恥を知らねば恥かかず」という言葉を聞いて、まず初めの思い出したのが「恥知らず」です。
「この恥知らずが!」と叱られたことを思い出してしまう人もいるでしょう。
ですが、「恥を知らねば恥かかず」と「恥知らず」は同じ意味ではありません。
「恥を知らねば恥かかず」の意味や使い方について解説します。
「恥を知らねば恥かかず」の意味
「恥を知らねば恥かかず」とは
何が恥なのかわからないことが本当の恥である。
という意味です。
何が恥なのかわかっていない者は、恥をかくようなことをしても、恥とは思いません。
恥をかくようなことをしても、本人は恥をかいているとは思わないので、「恥を知らねば恥かかず」というわけです。
「恥を知らねば恥かかず」の使い方
「恥を知らねば恥かかず」という言葉は、どのような時に使うのでしょう。
例文で見てみます。
例文①

会議の間はちゃんと話を聞いていないといけないでしょ

そのつもりだったんですけど、難しい話が続いてたから睡魔に襲われてしまって

社会人になってそんなことじゃ困るでしょ

でも、先輩以外の人は気が付いていなかったからセーフでしょ

はァ~。
恥を知らねば恥かかずとは言うけど、ほんとにそういうことってあるのね

バレなかったんだから、恥ずかしくないですよ
先輩さえ内緒にしてくれれば大丈夫です!

もういいわ・・・。
例文②

ママ、この前のテストがかえってきたよ

どれどれ、見せて

はい

え・・・この点数でどうしてそんなに嬉しそうなの?

だって、ぼくより点数の低い子もいたよ

そうかも知れないけど、もっと点数の高い子の方がたくさんいたでしょ

うん、そうだね

困ったわ、恥を知らねば恥かかずってわが子に言うことになろうとは・・。

ママ、何をひとりでブツブツ言ってるの?

あのね、自分よりもできない子がいても、15点は悪過ぎよ。
もっと頑張って勉強して、いい点を取ろうと思わないの?

いい点を取るのが良いことなの?

そうよ、勉強したことがちゃんと頭に入ったということだから

わかった、もっと頑張るよ
「恥」に関する言葉との違い
「恥を知らねば恥かかず」は「恥知らず」と同じ意味だと思ってしまいますが、ちょっと違います。
恥を知らないので恥をかかないわけじゃなく、「恥知らず」は恥だとわかった上で、平然とすることです。
恥を恥とも思わずに、平気でやってのける人のことを批判するときに「恥知らず」と言います。
「厚顔無恥」という言葉も同じです。
まとめ
「恥を知らねば恥かかず」は、恥とは何なのかわからないことが本当の意味の恥だという意味もあるそうです。
ですが、恥が何なのか知らないのは悪ではないですよね。
誰も教えてくれなかったから知らないですから。
ただ、学ぶ機会があるのに、恥が何なのか知らないふりをして、平然としてのける人は「恥を知らねば恥かかず」ではなく「恥知らずだと思います。